2013年 03月 02日
評価:A ※tksuzukaさんよりレビューを寄稿していただきました お話のポイント: ・留学生がやって来ていきなり主人公に「あなたが好きだ」と言う。 ・とある理由で一つ屋根の下に住んでいる幼馴染も負けじと食い下がる。 ・期限までにどちらかを選ぶ。 うん、至って普通のエロゲです。 ミドルプライスと謳っている作品なのでヒロインは二人しかいません。 VGAが800×600という「いつの時代だよ!」と思わせる仕様なのですが理由は後述。 まぁ私の勝手な推測でしかありませんが。 注意事項: ゲーム起動時に必ず「起動設定」という画面が出ます。 下部に「マルチコアレンダリング」という項目があり、搭載しているCPUに依存してグラフィック処理を出来るというものらしいです。 私はAtom Z2760という2コアでハイパースレッディング機能を搭載したCPUを使っていたので、 「じゃあ4コアで良くね?」 と気軽に4コアを選択してゲームを起動したのですが、 ブルースクリーン吐いて止まりました。 2コアにしたら通常にゲームが始まりましたので実コア数みたいです、気を付けましょう。 ・レーナ・S・アルジェント ヤポーニア王国の娘、島国で鉱山資源豊富で核保有国ってそれなんて……おっと誰か来たようだ。 やたら高飛車、上から目線、金塊を持ち歩く自称庶民、と良くあるエロゲのお嬢様です。 以前にも日本にいたことがあるらしく、やたらアニメやお笑いに詳しい自称通な人。 主人公と初めて会ったと言うわりにはなんかあるんだよなぁ……という部分がキモになります。 その後は、「私とあなたはやっぱり釣り合わないわ」というこれまた良くあるエロゲ的展開があるのですが、 まぁちょっと閉じるボタンを押すのは待って下さい、それ以降が重要なんです。 ぶっちゃけ言うと10年前に二人は会っていたのですが、肝心の主人公がそのことをサッパリ覚えていません。 どうもその辺りに何かあったらしく、主人公にこだわるレーナの素性が垣間見えます。 ある出来事で10年前のことを思い出した主人公は、10年前にレーナと約束したことを果たします。 全てを思い出した主人公を知ったレーナは、10年前の話をします。 そのことを頭に入れてレーナの今までの言動を振り返ってみて下さい、 「…………あああああああああああああああああああ!」 となるくらいレーナのエキセントリックな言動には理由がありました。 ネタバレしたくないので是非プレイして確認して下さい。 ・西洞院詩織 世界有数の富豪の娘、浮き世離れしていますが言動は至って普通ですのでご安心下さい。 エロゲ特有の主人公と幼馴染が一緒に住んでいるという設定です。 (詩織の家に主人公が居候している) 毎朝起こしに来てくれるとか一緒に登校するとかテンプレ通りのキャラクターです。 その日常にレーナがやって来て前述の通り「主人公が好きだ」と叫び、詩織に宣戦布告をします。 しかし当の詩織はと言うと、 「わたしは、悠真さん(主人公)のことを大切に思っています。しかし……悠真さんに、その気持ちを求めてはいないのかもしれません」 となかなか深いことをレーナに言い放ちます。 私は「ほう、なかなか深いこと言いますな」と感心したのですが、 もっと深かった。 その後、詩織を選択した主人公はあることに気が付きます。 詩織とはどうやって知り合ったのか、どうして詩織の家に居候しているのか、自分に身内がいないのはどうしてか。 何一つ全く知らないことに。 そのことを詩織に問い詰めますが、詩織ははぐらかすばかりで相手にしてくれなく、遂に主人公は愛想を尽かします。 その後は、詩織が行方不明になったのを探すのがきっかけで前述の知らないことを思い出します。 そして詩織がどうしてそのことについて触れなかったのか気が付きます。 つまり、 ・詩織と主人公はどうやって知り合ったのか。 ・どうして主人公が詩織の家に居候せざるを得なくなったのか。 ・主人公に身内が全くいないのはどうしてなのか。 そのことを詩織は全て知っていた上であえて知らないふりを貫き通し、 それらについて触れることなく主人公とは「幼馴染」として接し続けていたということを。 幼馴染と同居というエロゲにおけるテンプレを非常に上手く使ったなぁと感心しました。 総評: クソゲーと思っていました、スイマセン(戒め)! ミドルプライスということと、ストーリーがエロゲのテンプレをこれでもかと盛っていたことにプレイする前から辟易していました。 しかしそれらには全てヒロインの事情が絡んでおり、どれひとつ欠けてもストーリーが成り立たないものばかりでした。 レーナと詩織の主人公に対する執着心はどこからやってくるのか明確であり、それに対する裏付けも理に適っていると思います。 もし、主人公の記憶が正常であるという前提でレーナか詩織か選べと言われたら、 「どちらを選ぶか? 無理でしょ!」 そのくらい、ヒロイン二人のバックグラウンドは濃密なもので譲れないものがあり、 ヒロインが二人しかいないという弱点を逆手に取った良いゲームだと思います。 ミドルプライスとストーリーがネックで手が出ないという方、下手なフルプライスよりこちらを買った方が良いと強く奨めます。
by minatokako
| 2013-03-02 18:19
| エロゲ
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