2008年 03月 01日

残暑お見舞い申し上げます。~君と過ごしたあの日と今と~ レビュー

まず最初に断りますが、ものすっごいネタバレします え?いつもそうだった?
ネタバレしないと書きづらいというのが大きいです
敢えて折り返しはしませんがネタバレを嫌う方はみないようお願いします

評価:B+


実はAにしちゃおうかかなり悩みました・・・でもAにできない欠陥をいくつか抱えているのでこの評価
このゲームのレビューをする際にまず最初に注意しておくべきことがあります
それはシナリオ担当が二人いるということなんですが、ゲーム業界において別段珍しいことではありません
しかし、複数ライターの場合、設定とシナリオの整合性をとるためにかなり綿密なすり合わせを行うか
或いは、1つの統一した設定の縛りをいれた上で自分の担当キャラ以外はなるべく空気にするケースがあります
後者はいわゆるキャラゲーにありがちで、世界観が希薄になってしまうためシナリオに厚みをだしづらい
なんて問題を抱えてしまったりしますが、このゲームのライターは全くそんなルールは無視
ルートによってシナリオ、世界観設定、キャラ設定までもが全く別物
二人のライターが好き勝手に物語を作ってるフリーダムな作品
となっています
具体的には「菘奈、柊子、梗子、アリサ」ルート
        「壬生、華菜」ルート
に分類できます。仮に前者をルート1、後者をルート2と呼ぶなら1と2では同じキャラクターがでてくるものの
キャラの性格、設定が何もかも違います
いや、びっくりしました、最初ルート1から始めて次にルート2をやったもんだから
あれ?俺は今なんのゲームをやっているんだろう?と迷ってしまうくらいに
ルート1のほうでも当然壬生や華菜はでてくるわけですから違和感バリバリでした・・・
似たような手法をとっているゲームにかにしのがありますが
あれはライタールートごとに1部の人物を除き登場人物を完全に分けてあるので全く別のゲームと割り切れる
共通にでる人物も与えられた設定は同じものにしてあるので問題はないのですが
このゲームは共通の登場人物ですら別人になってますからね、どうしよもない
一応この作品もかにしの同様かなり早い段階でわかりやすく分岐させてくれるので
あぁもうぱられる展開の別物と思おうと思えないこともないです
ただ公式HPのストーリー紹介とキャラ紹介は完全に死んでますが

長くなりましたがこれをもってレビューに移りたいと思います
まず「菘奈、柊子、梗子、アリサ」ルートから
体験版で面白いなコレと感じたのはこちらのライターさんだったようです
公式の紹介にあるストーリーやキャラはこちらのルートに準じているいるようです、菘奈以外は
菘奈のみ何故かルート2のほうの設定の紹介を受けています・・・攻略できるのはこっちのルートなのに
シナリオはダム建築のため沈んでしまう村で最後の思い出を映画を撮ることで作ろうという青春物のテーマになっていて
その過程でヒロインと結ばれ、無事映画を作り終るというのが物語の1部
結ばれたヒロインとその後の未来を描いていくのが2部という2部構成になっています
やたらと2chのやるおキャラを突き通す梗子以外どのキャラクターも変なクセがなく好感が持てる感じで
話のテンポもよく、テキストも無駄のない描写で読みやすく丁寧なためサクサク進められました
ただあまりにもテンポがよすぎるためもう少しじっくり書いてもよかったんじゃないか
と思うような場面もあっさり通過してしまうのは勿体無い
事実1部では「映画を最後の思い出にみんなで撮る」ということが大きなテーマであるべきなのに
映画を作っているというような描写が少ないため、その臨場感が伝わってきません
ヒロインとくっついてしまった後なんかはぶっちゃけ映画?なにそれ?おいしいの?って具合です
主軸となっていそうなテーマが急にがらっと軌道修正されてしまった感じで肩透かしをくらってしまうのが残念
その割りにヒロインとの関係もHシーン以外はあっさりとした描写のためボリュームを感じられずに終わってしまいます
その後の未来を描く2部は、FDのようで割りと面白かったんですがこれもやはり駆け足すぎる
くどいのも嫌ですが、もう少しじっくり書いてもらいたかったなぁという印象が強いです
期待の金髪ツンデレのアリサですが、公式の紹介は半分嘘で、ツンデレでもなんでもなく
ただ主人公が自分を忘れていたのが悔しかったからきつくあたっていただけというオチ
主人公が思い出してからは超デレデレでした・・・まぁこういうのも嫌いじゃないんですけどね
最後にこのライタールートの欠陥を1つだけあげます
このライターからすれば壬生も華菜も攻略キャラじゃないくせに妙な伏線を張ってるんですよね
・壬生は華菜のことを様付けで呼ぶ
・主人公が華菜を撮った写真、PCでみると写ってないが、壬生に見せると移っていると言う
華菜はキャラ紹介にあるように神様なのですが、それと壬生の関係ってなんなんですか?
最後までこの伏線は回収されず・・・壬生華菜ルートでは別人になっているために明かされない
これはちょっとひどいですね
華菜ルートでは様付けの由縁がちょろっとでてるんですけどね・・・

次に「壬生、華菜」ルート
こちらは大筋にあるようなシナリオは全くなく、主人公とヒロインのみのイベントに終始しています
映画?そんなもんでてきません
こちらも2部構成で主人公と問題を抱えるヒロインという構図で結ばれて、最後に落とすところまでが1部
最後に落とされちゃったけどどうなったの?っていうのを描く2部って感じです
こちらのライターさんもテンポがよいためだれることなくサクサク読めます
なによりキャラのやりとりとかテキストが面白い
遊び心ある無駄なテキストというのは非常に面白いww久しぶりに声を出して笑ってしまったw
主人公がどちらかといえば無難な好青年であったルート1に比べこちらではかなり癖のある人物
だけどそれが逆にシナリオとテキストに火をつけてくれるんだから侮れない
そのくせ何でもでき、瞬間記憶術なんかもできるスーパー超人、そしてモテモテ
私自身厨ニ病なためにこういう主人公は好きなんですが、+馬鹿という設定がたまりませんねw
主人公みてドキドキできるゲームというのは良作の証だと思います
こちらのルートはかなり場面場面をじっくり書いてくれているのでプロットは短いものの厚みを感じるシナリオでした
でも壬生ルートの家族計画+クラナドをインスパイヤしたような展開はちょっといただけない
さすがに二番煎じじゃなけませんし、幸せの絶頂で壬生を殺すことなかったんじゃないかな
そもそも壬生に不治の病、余命いくばくの設定は激しくいらなかったんだが・・・
それでも話としては悪くはないんですけどねーなんだか残念だ
実は華菜のおかげで余命4ヶ月だったところが8年に延びたっていう背景があるんですけど
それにしたって主人公がなんか可哀想で・・・
幸せなまま終わってくれれば非常に後味のいい作品だったと思います
昔と違って最後はどんなご都合主義でもいいからハッピーエンドがいいんですよねw
華菜ルートは、完全にファンタジー、何故か紛れ込んでいる色が違う蜜柑のような
このルートはどうにも単調で、結局テーマとして何をしめしたかったの?というのがわからない
過去があっての未来というライターを越えた設定がこのルートだけ希薄な気がします
登場キャラも華菜と河童のカトリーヌ以外ほっとんどでてこないのも盛り上がりに欠ける一因
だったようなきがしますね

田舎で仲間との青春を楽しみたい人、FDなどで語られるようなその後のストーリーを追いたい人
なんでも出来てかっこいいけどちょっと馬鹿な主人公が好きな人
にはオススメできますね
どちらのライターにしろテキストと話のテンポはいいので睡眠導入の心配はないでしょう
ただ公式の紹介だけはあてにしちゃいけません!
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by minatokako | 2008-03-01 18:55 | エロゲ | Comments(0)


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